熱中症による転倒リスクについて
2020年07月03日 医療情報
夏が近づくにつれ、熱中症から引き起こされる頭痛、めまいによる転倒に注意が必要です。
特に脳神経疾患のある方は、注意して下さい。
バランスや歩行に障害がある方は、脱水になったり、熱中症になると特に転倒リスクが高くなります。
例えばパーキンソン病では「突進歩行」という特徴的な症状が出現します。
「突進歩行」とは、体が前のめりになって加速して止まれなくなってしまうことをいいます。
また、後ろに体勢を崩した際に足を後方に出して踏みとどまることが難しくなります。
さらに、認知症がある場合には、自身の身体的な能力を適切に把握できなくなったり、注意散漫や、周囲の環境の把握不足などにより、転倒リスクが高くなります。
さらに言えば、脳卒中の後遺症である片麻痺がある方は、麻痺側への転倒リスクが高くなります。
このように脳神経疾患と熱中症、転倒の関連性は大きく、これからの熱い夏に向かって注意が必要です。充分な水分補給とバランスの良い食事、睡眠に心がけて夏を乗り越えましょう。